富岡製糸場と「もみじこぞう」

2020年3月〜2021年2月まで「Signet440通信」の更新をお休みしていました。再開します。宜しくね!
★2019年11月からの記事を順次公開させていただきます。いわゆる更新日は検索を意識して旅行日の近似値にしました。記事の公開日は冒頭に記。(2021.03.01)

富岡製糸場入口付近

[公開日:2021.03.01]
富岡製糸場へ行ってきました。実は、お仕事をリタイヤしてのんびりアチコチ行けるようになったらね、すぐにでも行こうと狙ってました。

建物紹介系のTV番組で見たんだったと思う。あら私好みの近代化系建築だなぁ。ほかっておいたら朽ち果ててしまいそうなのにどっこい踏ん張ってる逞しき建物群と思ったのでした。製糸工場の実態やら歴史やらとは関係なく、ましてや絹産業への興味でもなくね。まぁ絹織物は大好きだけどね(笑)。

そうそう、豊橋でも昔は製糸工場がいくつか有りました。郊外には桑畑が普通に有ったし、ご近所には軒先で繭玉を売ってるお店も有ったんですよ。匂いも、虫も、かなり苦手なのであまり思い出したくないメモリーである。それと、祖母の家には、糸巻きがゴロゴロ置いてあった。ご近所にはガラ紡をやってる家もあった。やっぱ愛知県は豊田織機のお膝元なんですかしら。製糸産業について、年齢的にそんなこんなの潜在的な記憶があるといえば有ったりはする。子供の頃は、まだまだ戦後の名残が濃厚だったなぁと思いを馳せる。

しかし、富岡製糸場っていったいどこにあるんだろ??群馬県ってどうやって行くのだ?元々狭い行動範囲であるからして遊びに行くにも脈絡がなさすぎじゃんとは思ってた。なんと背中を押してくれたのは、先回から登場したスマホのRPGゲーム「ドラクエウォーク/DQW」なのだった。全国のお土産ランドマークに「富岡製糸場 浅間寮」が有ったのですよ。良い口実である。って口実を作る必要あるの?ないけどね・・・。

ついでに富岡製糸場近隣でドラクエ土産のランドマークは?と見ると群馬県広い〜。どこだって思い切って行ってみれば気に入る所に出くわすかもしれないけど、無知蒙昧なので今現在はそそられるランドマークが無かった。草津温泉ねぇ・・温泉は入らないし、匂いも苦手だからのう。う〜む。はっ!長野県「善光寺」もランドマークだな、ここはどうだろ?

県名とおみやげのランドマーク(抜粋)
群馬県 鬼押し出し園/富岡製糸場 浅間寮/草津温泉 湯畑/土合駅
長野県 善光寺/諏訪大社 下社秋宮/松本城/高遠城址公園

ほほほ「善光寺」もいずれ行ってみようと思ってたのだった。しゅわっち、乗換案内で「高崎」「長野」と入れてみる。あら〜ビックリ!新幹線で約50分で行けちゃうじゃん。そんなに近いのか。つまりは、距離より交通の便ですやん。これはイケル!!一カ所への行き帰りだけより、ついでに「ここも」が有った方がお得な気がしない?私はお得と思う派。へへへ、時間がたっぷりあるからの言い草だのう。そんなこんなで「富岡製糸場 浅間寮」〜「善光寺」周遊の旅になったのだった。人生は解らないもんだねぇ。

まぁね、ドラクエウォーカーはもっとめちゃめちゃハードに廻りきるよ。バリバリに目指せコンプリート派もいる。私はのんびりゆったりの旅をして、出来ればお土産もゲットするじゃんね派。コンプリートなんぞ無理無理、狙っていません。キッパリ。

ホント?本当だよ。だって一生に一度かもと勢いで巡った北海道・東北・山陰の各地でね、ランドマークになってる所が結構あるんだよね。また行ったりする?行かないなぁ多分。結局そこですね。5年前にドラクエウォークが始まっていたら話は違う。目指せコンプリートしてたかもだけどね・・・(汗)。

JR高崎駅から上信電鉄・上州富岡駅へ

いつもの新幹線(こだま)で東京まで行き、北陸新幹線に乗り換え。都合3時間ちょいで高崎着。楽勝。旅情は皆無。お仕事で東京よりちょっと奥地に来ちゃいましたの感覚だったなぁ。でね、到着したらじゃじゃ降りなのよ。ドラクエの魔物を狩るのも一苦労だった。知らない土地で魔物を狩るのってむっちゃ面白いのにさ。ちぇっ。諦めてホテルのお部屋でおとなしくしてましたとさ。

翌朝はバシッと快晴。ふふん、どんなもんだい!
さて富岡製糸場は、富岡市に有ります。JR高崎駅に隣接した上信電鉄に乗って「上州富岡」で下車するのだ。例えば「豊橋駅前(豊橋市)」に宿泊して豊橋鉄道の渥美線で「田原(田原市)」にある名所を観光した。みたいな利便性と距離感。観光客は目立たなくて、渥美線のように通勤・通学を中心に市民の足として充足してる様相。快適快適。気楽で楽しかった。

上州富岡駅からは徒歩10分くらいだったかと。とても気持ちよく歩けます。観光案内所で親切なマップをいただき、握りしめて到着しました。まぁ歩いてる人は、全員が富岡製糸場を目指してたようである。大規模な施設だし、迷いっこない。んが、そんな時でも迷いそうになってしまうのが私なんだな。油断は禁物なのだった、まったくね。

事前にネットをチェックした時は、東京からとかインターからとか県外など遠くから来る人の案内はしっかり記載されてるっぽいんだけど、駅から歩く人の事はどこにも載ってなかったのだった。そりゃぁGooglemapで計測すればいいかもしれんケドちょっと不親切じゃん。歩ける距離なのかどうかだけは記載しておいて欲しいと切に願う。観光バスでやってくるインバウンドの方々や国内の団体さんいらっしゃいだけしてると、景気に左右されて落ち込む可能性があるんだからねと私は言いたい。

まぁね、私は方向音痴の自覚があるので事前にGooglemapに登録してたりはするよ。出来る事はやっとておかないとね。ドラクエウォークも目印にはなるんだよ。位置ゲームなのだから当然である。しかし、基本的に歩いてる時は自動で魔物と闘ってるんだな。だから、案外その最中は役に立たないの。

世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」

スタッフさんやボランティアさん入り乱れ状態。観光客がガンガンやってきてもバリバリ捌きまっせの雰囲気だったかと。世界遺産侮れずである。ブームは一段落しているようには思ったけどね。入場料とは別に有料のガイドツアー有り。折角なのでこれに参加しました。ワイヤレスのマイクとレシーバー付きだったので、ちょっと離れてふらふらしてても説明が聞き取れて快適だった。

意外だったのは、建物の保守状況。神社仏閣の建物は、基本的に施設が現役で使われてるじゃん。重要文化財であってもね。普段使いは当たり前で、それを見学したり鑑賞できる。維持管理というか、補修は手間暇をかけて常日頃行ってるでしょ。そういう建築物との違いに愕然としましたね。

外観は結構ボロボロ。ペンキ剥げ剥げ。マジ?!と仰け反り。骨格は丈夫そうではあったけどね。え〜こんなんで良いの?もっと大事にしようよ。世界遺産は勝手に塗り直したり出来ないのかしら・・・。その前に国宝や重要文化財でもあるでしょ。木造なんだから補修しないと状態を保てないと思うけどなぁ。大丈夫なんでしょうか?と心配になってしまったよ。

入場料は大人1,000円。高齢者の来場を見込んでいるからかシニア割引もない。安くないと思ったよ。でも大きな施設を維持管理する費用になるんだろうな、ちゃんと維持管理してくださいねと応援する気持ちがあるから平然と払う。募金をしちゃう時だってある。しかし、うむむ、この剥げ剥げぶりはちょと納得いかない。

あらまぁ、入ってビックリ。広大な敷地内の三分の一くらいしか解放されていません。立入禁止エリアの方が広いんだもん。世界遺産に登録されてから何年も経ってるからイロイロ準備万端でブイブイ言ってる施設と思ってたなぁ。そして、建物の中に入れるのはざっくり3箇所のみ。

あとはペンキの剥げた外観を眺めさせていただき、ガイドさんの説明を聞くのよ。フランスの技術者が来日してどうのこうの。皇族や要人用の貴賓室があるとかどうとか。う〜む。施設が見せたい物と、私の見たい物は違う。きっとそうなんだと思う。規模が大きいだけに力関係とか難しそうですわねと思ったものでした。この違和感が最後までつきまう。

西置繭所は大変大きな建物なんだけど、見学不可。あれまぁ。でもね、その内には公開するようなので、詳しくは公式HPを見てくださいませ。ここは見たかったなぁブツブツ。

そして、ブリュナエンジンね。平日だったので展示だけだったけど、土日には動かして見せてくれるそうです。つまり動態保存やね。繭から生糸を作る繰糸機の動力源だそうです。しかし、本物のマシンは、なんと明治村(愛知県犬山市)にあるのだそうだ。保存する事に関する紆余曲折の賜でっしゃろか。

ところが明治村のブリュナエンジンは蒸気では無くてなんかの動力で動いてるそうな。富岡製糸場のは蒸気で動きますとガイドさんが力説していらっしゃいました。すいません。私は興味がないんだけど、技術もお金もかかったご自慢の事業だったのね。マシンオタクさんはご注目かもだ。まぁね、私はこの費用を少しペンキ代に回してはどうだろ?と心の中でつぶやいてましたね。いつか明治村へ行ったらソイツも見てみようとかね(笑)。「施設が見せたい物と、私の見たい物は違う」ぶつぶつ・・・

やっと室内へ。わぉわぉ!肝心のマシンが透明のカーテンで保護されとるじゃ〜ん。何だよ。これじゃ良く見えましぇん。とても大事なものなのかもしれないけど、こんなん有り?と思いましたね。私らは猿か。カーテンが無かったら触って壊しまくるとでも思ってるだろうか?だったら全員ガイド付き、見張り付きで見学させればいいやん。と怒り心頭。

はい、私はずらっ〜〜と並ぶ自動繰糸機(そうしき)を見にきたんです。部分的にではなく。ビニール越しではなく。うむむむぅテレビでずらっ〜〜となってたのは撮影用だったんだね。大人の世界は難しいのう。

怒り心頭ではあるけど、建物にも設備たちにも罪はない。見せていただける所は張り切って眺めさせていただく。天井の構造やら何やら動かす装置などなど、どれも味わいたっぷり。そしてそして圧倒される規模なんですよ。でかい工場と云うだけでもそんじょそこらには存在しないでしょ。よくぞ残していただきましたと畏敬の念がふつふつと。これは偉業だわ凄すぎ。さらに、そそられる廃墟感がしっかり存在するんだなゴックン。ブツブツ言ってないで料金分は楽しむぞっと。

いやぁカッコイイ!!惚れ惚れ!!このタイプ、一日中眺めてても飽きないのだ。ほんの一部だけカーテンがかかってない箇所が有ったのでするすると突撃。存分に愛でまくってました。全部剥き出しだったら壮観だっただろうねぇと想いを馳せる。涙目。桃色吐息。もしかして天敵はホコリ?除去が大変だったりしてね。近所に住んでいたらボランティアでハタキをかけに日参したいものだョ!

ガイドさんは、どうやって絹糸を作っていたかを熱心に説明してくれてました。繭から糸への工程を再現したVTRも流れていたようです。私はそちら方面は興味が無いんで完璧にスルー。あっちこっちウロウロして窓際やら足元のヒーターやら、当時のマシン追っかけに徹してたのでした。でもね、奥の方はロープが張られていて立ち入り禁止なんだわ。動かなくてもいいの。じっくり眺めさせて欲しいの。出し惜しみしすぎだよ、まったくね。

東置繭所の2階は薄暗い照明のオサレ空間。倉庫として使っていたそうだ。とても広くて誰もいなかったので、のんびりゆっくり散歩させていただく。しかし、住居空間とはスケールが違う。行って戻ってで結構な運動量だったのよ、ちょと反省(笑)。内部はしっかり補強されてて頑丈そうだった。この空間は二重丸と思いました。

わぉ!こんなに長い長いベランダがあるんだなぁ凄いなぁと感嘆。向こうが霞んどる。天然の一点消失図法(笑)。こんな物体て滅多に有るもんじゃないと思いません?しかし、残念な事だけど、ベランダは多くの記念館でも立入禁止が多いから無理は言えない。いつかは補強していただけるといいなぁ。まぁその前に、ベランダの塗装を忘れないようにして欲しい也。

秋の行楽イベント・もみじこぞう出現

さて、ドラクエウォーク。入口で入場券に押印していただき振り向くと目の前が富岡製糸場のランドマークだった。すぐにお土産イベント解放。浅間寮まで行かなくてもOK。お土産が確保できました。楽勝。

めっちゃラッキーな事に「秋の行楽イベント・もみじこぞう出現」というイベントをやっていてね、富岡製糸場は出現エリアだったのです。愛知県で狩るよりもこの場で勝負した方が早いのよ。なのでガイドさんの説明を聞きつつ「もみじこぞう」狩りも同時進行。なかなか忙しかった。ってか、ガイドツアーが終わっても予定数に達していないじゃん。魔物の出現率悪すぎだわ、泣けた。

結局、浅間寮の前あたりをウロウロしたり、敷地内にある体験室などを見学しながら1時間以上「もみじこぞう」を狩りまくっていたのでした。なんとか目標の賞品をゲットしました、ふぅ。このイベントは紅葉の名所で行うんだけど、敷地内では紅葉を見なかったと思うんだわ。どこかに有ったんだろうか?まさかスマホの画面に張り付きで気づかなかったなんて事は無いと思いたいが(笑)。ともかくめっきり疲れました〜〜。お腹もすきました〜。(お土産画像は次コンテンツにて!)

秋の行楽イベント・もみじこぞう出現:一定の期間に決まったエリアにだけ出現する魔物(無料エリアも有料エリアもある)。基本的にややレアな魔物となる。ソイツを狩りまくり目当ての賞品をゲットするイベント。豊橋だったら「くらがり渓谷」が近場かな。車がないので、そんな所より旅行先に出現する方が楽に狩れるつーの。勇者は旅行中でもチャンスは逃しません!(キッパリ)

愛知県:茶臼山高原/川見四季桜の里・小原ふれあい公園/くらがり渓谷

11月11日[10,489歩]11月12日[12,466歩]

※さらなる過去記事
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