札幌農学校第2農場の散策


札幌農学校第2農場・牝牛舎

[2018年9月]札幌市内をのんびりうろついてみようと企んだけど、北海道胆振東部地震に遭遇してしまい、のんびりしとれんじゃんになってしまった旅。そこで出逢った偏愛物件をピックアップ・その3。(旅行の様子はArchive2018年9月

北海道大学

[2018年9月8日]地震の翌々日です。あやうく避難民になるところを元同僚の機転に救われて北大正門前の東横インに宿泊中。ホテルの窓からは北大の正門が丸見え。学生さんや観光客らしい人がそれなりに出入りしてる様子を眺めてた。

何しろ緊急事態だったので、都合により10時〜15時まではお部屋がない。つまり1泊づつ2回予約してるのね。普通なら部屋の調整も有りだったと思うけど、この時はそんな贅沢は許されませぬ。ちゃんと荷造りをしてチェックアウト。荷物は預かってくれた。次のチェックインまではどこぞで待機となるのだった。ロビーでPCと格闘中の方も多かった。これもまぁ得がたい体験つーんですか。やっぱ観光客は素直に観光するんだなと。私の事を転んでもタダで起きないヤツと言っていいよ(笑)。しゅわっち北海道遺産でもある「札幌農学校第2農場」の探検に出掛けよう!!ここの総合博物館も楽しみ〜〜

校内のインフォメーションセンターは閉まってた、あらら。でもね元々観光する気満々だったので、校内の地図はWebでチェック済み。私にしては怠りない準備だったのよ。まぁともかく総合博物館の方へ行ってみよう。

わぉ、入ってすぐのところで大きな樹の伐採風景に出くわす。地震の前にも豪雨があったりしたので、その時に倒れたのかもしれない。なかなかダイナミックな光景で、見物人もそこそこいました。大丈夫じゃないじゃん。

大変だなぁと歩を進めると、あらまぁ総合博物館は閉鎖してました。くすん。棚から重要な物が落っこちてたりする可能性もあるもんねぇ、無理は云えませんな。「札幌農学校第2農場」はどうなんだろ?ドキドキ。正門からは、なかなか距離があるんだけど、北大の中はオゾンいっぱい、とても居心地が良いのよ。カフェは営業していました。

北海道大学「札幌農学校第2農場」

やった!重要文化財なのでぐるりと囲いがあるんだけど、開場してくれてました。嬉しい!!記帳所があり、日本語、英語、中国語などなどのパンフレットも取り揃ってました。素晴らしい。

学びの為の施設なんですよね。畜産を目指す学生さんと云う観客がいるのが見えるからこそ、創建当時の建物や設備や記録が丁寧に保存されてる事が特に素晴らしく思えた。役立ってこそなんぼだよ!やっぱ観光客は基本的に一過性だもんのう。

最先端の畜産をこの地に根付かせた歴史の重みがずっしりと感じられて呆然とする程だった。農作業用の動力源や、農機具などなどが、惜しげもなく陳列されててゴックン。舶来品多し。えさ箱や牛さんの柵もそのまま。凄すぎ!もうね、タイムスリップしたようでした。

余談:なんと私はこの手動式の計算機を使ってたんですよ。ちゃんと定数も設定できて優れもの。右側の取っ手をくるくる回して結果を出すのだ。その後電子計算機(東芝のトルカルとかね)が発売されるんだけど、それまではバリバリ使ってた。複雑な計算を担当してたワケではないので計算尺よりは使えるヤツだったと記憶。ソロバンとは違う使い勝手なのだった。

お馬さん関係も素敵な金具が多くて開眼。好みの道具だらけだったなぁ。時を経て、垢を落として、役目を終えて、でも私達に伝えたい文化とか進化の過程がある。これでもかの物量と整頓された知識でもって語り続けてくれてる感じだったよ。ぐっと惹きつけられてしまったのだった。歴史的な建物の中にあるからこその味わいですよ。北海道の地にある事。広い広い敷地にそのまま残っている事。何もかもが素晴らしい!こんな世界があるんだなぁ、北大の学生さん達って幸せだなぁ。

大学とは人工的に作られた学びの場であると思ってたけど、ここは違う。規模なのかな?歴史なのかな?考え方なのかな?まるっと理想の世界だった。時の流れの中でいろいろな物が息づいているように思った。この校内に住みたい!ボランティアで植物園まで日参して草取りをしてもいいよ。冬が厳しくても頑張ってみせるぞ!と今更ここでアピールしてても無駄だけどねぇ。惜しかったなぁ。

[memo]約1年がかりで札幌を攻略、なんてね。次は弘前の洋館でございますが、どんな風に纏めようか・・と思案中なり。

※さらなる過去記事
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