五能線に乗って十二湖へ


白神山地のカタクリ

ついつい桜ウォッチングでエキサイトしてしまった弘前である。寄り道のつもりだったんだけど素敵な想い出になったなぁとホクホク!

さて、弘前を後にして、五能線の普通列車に乗り十二湖へ向かいます。十二湖駅から送迎バスで5分の「アオーネ白神」のコテージに泊まり、ゆっくり白神山地を探訪する魂胆。

今回のプランはこのアオーネ白神の予約からスタートしたんですよ。GW前で空いてそうな時期にしよう。ぶな原生林の見頃である新緑にはがぜん早いけど、まぁそれはいいかな?青池を押さえておきたいだけかも(笑)。ついでに気軽なトレッキングで楽しめそうじゃん。

[4月22日]五能線の始発駅は川部ですが全ての列車が弘前から乗車できるみたい。またまた快晴でゴキゲン。でね、どこぞでスイッチバックがあるそうなので通りがかった女性の車掌さんに「私は海側に座ってる?」と聞いてみた。「はい大丈夫!」と素敵な笑顔が返ってきました。よ〜かった。それほど混んではいなかったのよ。でも実は反対側に座ってる人の方が多くて、めっちゃ不安だったのだ。どうせ観光客丸出しなんだから聞いてしまった方が早い、と積極作戦しちゃいましたとさ。

ほどなくして、巨大な遮光器土偶が駅舎に貼り付いてて有名な「木造」駅にご到着。垣間見えるかと思ったケド、まったく無理でした。話のネタに見たかったのう・・・って誰に土偶の話をするというのだ。ま、駅舎は人気有りそうだったなぁ。

千畳敷駅もやってきた。これでもかの海沿いを走る!って感じを想像してたんだけど、そこまでの豪快さは感じなかったなぁ。とは云っても海以外は見えないからゴキゲンだったけどね。のんびり走って深浦駅に到着しました。このスピード感がいいのよ。特急では味わえない心地よさなのだった。

さて、乗り継ぎ列車は2時間後でないとやってこない。東海道沿線小都市の住民としては、仰け反りそうな待ち時間である。昼時なのでまずはランチで時間を潰そう。小さめの街散策は慣れてきたよ。キヨスクと観光案内が合体したような窓口で、食事の出来るところを聞いてしまう。これっきゃない。コンビニが無い場合も多いし、楽観は禁物だぜ。

海が見えて見知らぬ街である。食後に海岸付近をキョロキョロしながらぶらぶら歩いてたらすんなり発車時間になってしまったわ。楽勝楽勝!

さらに海沿いを走り、十二湖駅に到着。下車したのは私だけだよ。あらまぁ。改札を出るとアオーネ白神の送迎バスがいる。うっ、私の為だけのお出迎えであった。「リゾート白神」で到着したんじゃないし、シーズンオフだしだからなんだよね。いきなり恐縮。ネットで調べてた時は駅から歩ける距離かもと思ったけど、とんでもない距離っぽかった。到着時間を入力しておいて良かったじゃん、お出迎え有難う!

想定外の連続技だった白神山地

白神山地って、どんなん?と見回す間もなく、宿泊所へ。フロントへ。コテージへ。
広い敷地なんだけど、シーズンオフ感ばりばり。人影が見当たらないんだわ。これでは周辺のトレッキングも危なすぎて無理っぽいじゃん。お部屋で珈琲を淹れ、読書とゲームでのんびりまったり。得意。

夜はね、満天の星と書いてあったから、ちゃんと夜中にお外に出てみたよ。しかし、月が明るかったので星は見えぬ。大昔にモンゴルのゴビ砂漠で、頭に突き刺さるんじゃないかと思うくらいデッカイ星がこれでもかとまたたく夜空を眺めたのよ。お友達と砂漠に寝っ転がってね。天の川なんてウジャウジャに星だらけで見事にミルキーロードしてたし、流れ星もいっぱいだった。まぁ簡単にはアレより壮絶でゴージャスな星空には遭遇しないわね。軽く自慢(笑)。

[4月23日]翌日もまたまた晴天。予約しておいたので、アオーネ白神から送迎バスで青池のある所へ参るのだ。予想はしてたけど貸し切り。窓から白い岩肌が見えたので「あれって有名なのだよね?」と聞いたのよ。運転手さんは「そうだよ」と素っ気ない。TV番組で五能線と白神山地の特集を見た時に、青池よりもこの岩肌の方が凄いじゃんと思ったんだよね。地元の人には凄くなさそうだったなぁ。そういうモン?20分くらいで青池の有る奥十二湖バス停に到着。

なんと、青池を独り占め。周囲にもお近くにも誰もいないのよ。深閑としてて、なかなかの緊張感だった。オフシーズンってこんなモンなの?世界遺産なんだし、雪深いワケでもないんだし、もっと人がいてもいいんじゃないの???大いなる謎だよ。

青い?そりゃトーンカーブを振ればもっと青く出来るけど、やってもしょうがないらぁ。まぁこんなモンだったね。ひょっとするとビックリするくらい青いかもと思ってたけど、そんな事はなかった。つまり、ドキッとする色ではなかった。透明感はあったけどね。それよりもこの展望台がプラスティック製なんだわね。それはないって、めっきりな興ざめだった。お金はかかっても、維持管理が大変でも木製で頑張っていただきかった。鉄骨と木材とか。

これも興ざめだった立て札たち。なんだよ、コレ。意味なく点在してると思ったね。もっと他にお金を使うべきところはあるんじゃないだろうか。

さて、名物の青池が閑散としてたんだから、周辺の湖をめぐるコースは推して知るべし。「十二湖散策マップ」を片手にしっかり固まってしまったのだった。誰も歩いていないなんて聞いてないよ〜

しかし、不測の事態でも抜け目はない私。ほどなくして大好きな高山植物が次々と現れて狂喜乱舞。「迷ったら怖い・・・」とビクビクだった筈なのに「うぉ〜写真取り放題じゃん!地べたに這いつくばって撮ってても恥ずかしくないぞ!」の人になってました(笑)。来て良かった!ハッピータイム!!うっとり〜〜

いやぁ人生何に出くわすか解りませんね。この時期に来て大正解だよ。特にカタクリとエンレイソウが咲き誇ってくれてましたモン。素敵な色だった!!!大大好きなんですよ。幸せ百萬倍、いっぱいいっぱい活写して最高の思い出になったわん。私の白神山地は、五能線ではなくて、青池でもなくて、カタクリとエンレイソウとの出逢いですわん!

尚、カタクリに至っては後日、さらに驚きの展開があるのだった。乞うご期待!

十二湖ビジターセンター

マップを頼りに約1時間で回れるオススメコースを辿ってました。そうしたら、自分の予想とは違う位置に「十二湖ビジターセンター」が現れた。あらラッキー!って軽く迷ってたって事だね。危ない危ない。すかさず一休み。

「白神岳登山道で見られる植物」のリーフレットが壁に貼ってあったので、これはどこに有るの?と係の女性に聞いてみた。リーフレットは以前のもので今は無いそうなんだけど、写真の冊子を出してくれていろいろお話を聞かせていただいた。珍しく地元民と交流するの図。良い人だったのよ。

時間はたっぷりとってあったので、もう少し時間のかかりそうなトレッキングコースについても聞いてみた。そうしたら、「コースは有るんだけど、この時期は人が少ないし、一人歩きではオススメしない」と言うのよ。わぉそんなモンなんだ。明るいハイキングというより、しっかり山登りタイプみたいだった。

諦めてバス停に向かって歩いてたら、先ほどのビジターセンターの女性に遭遇。トレッキングコースを定期的に見回りをしてるんですって。「徒歩で?」「そうだよ〜」とゴミなどを拾いつつ、お喋りしつつ。通りがかった池の見所などを教えていただきました。でね、彼女は腰に鈴を着けてましたね。「熊よけ?」「用心に越した事はないからね〜」わぉ〜〜。

結局、路線バスでアオーネ白神に戻ってランチ。うむむぅ、白神山地を速攻で制覇しちゃったじゃん(観光ルートのみだけど)。電車の時間までまだ2時間くらいあるよなぁ。もうチェックアウトは済んでいるので、お部屋はない。アオーネ白神のベンチで読書してましたがな。フロントではWiHiが使えるからメール取ったりしてましたがな。のんびりはいいんだけど、なんとなく釈然としないというか、これで良かったの?

つまり、車のない人にとっての白神山地観光は、青池を眺めてそのご近所の池を散策する2時間程度でOKなのかもしれん。一泊するなら人出のあるシーズンにすべしなのかもしれん。一日1万歩くらいは歩けるぞ位のヤワなヤツに世界遺産の自然林は「猫に小判」だったかもなのである。何事も経験だね。ちゃら〜〜ん。

快晴記録を更新しつつ秋田へ

十二湖駅までは、列車の時間に合わせて送迎バスが運んでくれた。地元までくれば、気軽に観光できるかと思ってたけど、結局「駅」→「宿泊地」→「名所」→「宿泊地」→「駅」と全て車がないと立ちゆかんとはこれ如何に?徒歩だけでは何も出来んかったなぁ。なんだかなぁ。

さて、再び五能線に乗って秋田を目指します。唐突に名所の説明が有ってね、その景色に「わぁ〜」と乗客から声があがったりもして楽しい車内でした。途中、桜の満開地域を通過。秋田の桜は期待出来そうじゃ〜ん。

4月22日[11,028歩]4月23日[17,236歩]

※さらなる過去記事
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