「ROMA ローマ」観戦をダシにした、この頃映画雑感


ビジュアル思いつかず・・・適当な舗道のモノクロ版

毎年1月と2月は映画祭のボランティア活動が有りまして、それなりに忙しい。イベントのお手伝いとWebのニュースページなどを作成しまくる日々なのだった。振り返ると、この時期に結構なページ数を作成してるから自分で驚くよ。まぁね、ご隠居生活もちゃんと社会参加してさ、それなりにメリハリをつけないとね(笑)。

そんなワケで旅行ネタは無い。でも、この時期はオスカーがらみの映画がどんどん日本上陸するから、日常生活は充実してるのだった。毎週映画館に行かないと消化でけん!と嬉しい悲鳴状態になることも。豊橋の映画館はホント頑張ってくれててエライ。

とても有り難いけど、劇場は案外ガラガラなんだよね。もっと皆さんお出かけしようよ!上映してくれる事を、観に行くことで応えようよ!支えようよ!と強く思ってるじゃんね。宜しくね!誰彼なく曰っておこう・・・。

「ROMA ローマ」を映画館で観戦す

さて、NETFLIXの「ROMA ローマ」ですよ。オスカーの監督賞を取っちゃったけど、撮影賞も取ったんだからやっぱ劇場で観たい〜と思ってた。念が届いたようで(笑)、3月9日からイオンシネマ48館で劇場公開すると決定。知人からLINEが届く。わぉやったね!

第91回アカデミー賞受賞
■監督賞:アルフォンソ・キュアロン(ROMA ローマ)
■撮影賞:アルフォンソ・キュアロン(ROMA ローマ)
■外国語映画賞:ROMA ローマ(メキシコ)

一番お近い上映館、岡崎市の「イオンシネマ岡崎」へ3月11日(月)に行ってまいりました。なんと入口でボランティア仲間に遭遇。「ローマ?」「だよね!」なんてさ。やっぱ豊橋からお出かけしてて、彼女はお帰りで私はこれから観るというワケ。豊橋の映画館でもお仲間には結構な確率で遭遇するんですよ。岡崎でもしかりなんだなぁ。いいでしょ!

ネタバレはしませんのでご安心を!
脚本が旨い〜〜!!!!こんな脚本が書けたら死んでもいいだろうなと思ったのはジョゼ・ジョヴァンニ原作の「穴」(ジャック・ベッケル監督・1960年)なんですよ。唐突ですが(笑)そしてド古いですが(笑)。その前に私は脚本家でもなんでもありゃしませんてーの(爆)。「ROMA ローマ」を観ながら、いや〜ん、どうやったらこんなのが書けるの!!!と感嘆しました。惚れ惚れだった。

アルフォンソ・キュアロン監督は「天国の口、終わりの楽園」を観た時に、ぐっときてました。ガエル・ガルシア・ベルナルってばきゃわいい!とか・・・ほほほ。「トゥモロー・ワールド」は原作がミステリ界の重鎮P・D・ジェームズの「人類の子供たち」なので、どんな風?との期待大だった。そうしたら、そんな事よりも長回しに仰け反った。コイツって病気だよ(誉めてる)。「ゼロ・グラビティ」にもモチロン驚くべき要素はたっぷりだった。ハリウッド的な勝負に出てるじゃんとか。さて、もっと私を驚かせてくださいな!

この「ROMA ローマ」はね、音響が凝ってたんですよ。映画が始まって少しして、隣でガサゴソしてる音が聞こえたの。何だよ!?と見ると誰もいない・・・・あわわ。音響なのか・・・。ドルビーサラウンドだったし、飛行機が上空を飛んでたりは感じてました。しかし、すぐ隣でガサゴソや雑踏の喋り声が遠くなったり近くなったり、ドキッとするリアルさだったよ。殆どの時間、雑踏の中にいるような感じだったもん。

そもそもそれこそが監督の狙いだったようで、サウンドにしっかり拘ってる。本来はドルビーアトモス・システムでの上映を望んでいたそうです。それように作ってたって事だね。NETFLIXの制作なんだから劇場公開や如何に?なんだと思うんだけど、作り手の狙いは狙い。資金調達さえ出来ていれば意欲的なチャレンジは可能なのだな。

イオンシネマ岡崎への道のり

私は、できる限り監督の希望に近い映画館で観たいと思っているのです。今ならヒマ人だし(笑)。「インセプション」はさ、クリストファー・ノーラン監督がIMAXでの上映を想定して撮ってたから名古屋のIMAX完備の劇場へお出かけして堪能した。現在では豊橋にもIMAXが有るけど、映画の公開当時は無かったんだよね。パリの橋のシーンを観ただけでもIMAXで観て良かった〜!と大感動だったよ、迫力満点のビジュアルだったもの。(後々豊橋にIMAXが出来てから「インセプション」を特別上映した!!)

でね、イオンシネマ名古屋茶屋にはドルビーアトモス完備の会場があったんですよ。スゴッ。そいじゃそこに行ってしまおうと前日にアクセスとかチェック。しかし、ドルビーアトモス設置のスクリーン10には「キャプテン・マーベル」がかかってた。うぐっ。まぁ急な大人の事情には対抗できないのだな。ちゃら〜ん。

そんなこんな有って、どうもこの映画をドルビーアトモスで観ることは叶わないようだ。そいじゃ豊橋から一番近い岡崎だね、とお出かけしたのですよ。ドルビーアトモス・システムを体感した事はまだない(と思う)。でも「ROMA ローマ」をそのシステムで体感したらもっと臨場感でぞわぞわしたんだろうなぁ。惜しかったじゃん。いつかチャンスが有ったら雪辱戦したろ!と思うくらい刺激的な音作りだったよ。

だけど、なんと云っても映画館のスクリーンで観られて良かった!今回はその事に大満足だった。ルベッキばりの映像美ですよ!!ゾワゾワする長回しも健在。映画にはまだまだ可能性があるんだなぁ凄いなぁとホクホク。観る前は長さがちょっと不安だったけど、まったく気にならなかった。部屋(会場)ごとすっぽり監督の手中に取り込まれてた感じ。

でもですね、会場はガラガラだったんですよ。上映3日目の平日・昼間の会で10数人かと。う〜む、笛は吹いたけど誰も踊り出さんのうの状態か。オスカーの力は届いておりませんな。土日は繁盛してたかな?

こりゃあかんと思ってたんだけど、上映劇場が計77館に拡大したとニュースが出たね。エライなぁ。ふんばるなぁ。アップリンクやシネスイッチのようなこの手の映画を得意とする劇場も参戦なので、都会では勢いがつくといいのになぁと思ってます。めっちゃ動員出来たら、今後の配信サービスも臨機応変な対応が見込まれるんじゃないかなとうっすら期待。なんつっても動員次第でしょう!しっかり盛り上がって欲しいぞっと。

尚、配給会社を通さない上映だからかな?パンフレットは置いてなかったです。
それと、映倫はどうやって通過したのか謎でした。

それぞれの劇場

あっち向いたり、こっち向いたりですいません。
映画館のないエリアが増えてる昨今だよね。だから、映画は映画館で観るモノと云われたって、そんなの知ったこっちゃない世代もいると思う。配信技術やシステムもね、後戻りはしないよ。今回なんぞ、2ヶ月以上前からNETFLIXでは配信されてて既に観た人も多い筈。だから、もう観てしまってても、映画館で観たかった人はこのチャンスを、逃さずに映画館へ行こう!NETFLIXに加入してない人で観たかった人は、映画館で観ると面白いよ。かな。

画面だけの事を考えるとスマホで鑑賞するのも案外悪くないんだよ。だって、至近距離で観る魅力ってある。背景まで眼が届いてクセになりそうだもん・・・とか。音はどうなんだろ?Bluetoothのお安いスピーカーもいっぱい出てるし、臨場感ならヘッドフォーンなのかしら・・・。それぞれにとってのそれぞれの劇場なのかもしれん。

まぁ私は映画は映画館でゆったり観る方が好き。NETFLIXのようにいつでも観られると思うと、潜在在庫になってしまいその内に忘れてしまう事もあるじゃんね。それなりに危ない。あんただけだよ>はい。ここからここまでしか観られないよと強制される方が、触手が動く。昔ながらのヤツ。そいで、指定席じゃなくて、ふらっと行って空いてる席に座れる豊橋の映画館は超快適だと思ってるの(笑)。シニア料金だしね。ま、個人的には空いてて快適なんだけど、コストパフォーマンスを考えると不安にはなる。ちゃんと支えないと無くなってしまうかもと。無くなってからでは遅いからせっせと通ってます。

ガルシア・マルケスの「百年の孤独」

さて、先日ガルシア・マルケスの「百年の孤独」をお二人の息子さんのプロデュースでNETFLIXが映像化するとのニュースが出てた。モチロン、スペイン語だそうだよ。わぉ!ハリウッド中心ではない映像の時代到来っすかね。それは素晴らしい。期待期待!と単純に気合いが入ってしまった(賞取りなどのややこしい問題はエライ人たちに調整していただこう)。

そうか、NETFLIXってば「マッドバウンド 哀しき友情」や「ROMA ローマ」の路線は本気だったのか。凄いじゃん。映画館には動員出来なくても、全世界の観客を手中にしたシステムが有るって途方もない事なんだね、きっと。NETFLIXで評判になったら映画館上映にするとかも普通に有りになるといいなぁ。ともかく、意欲的な監督さんによる刺激的な映画作りにこそ期待したい。頑張ってと思う。

3月11日[12,925歩]

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