Amazon Primeに乗り換える!

NETFLIXと闘っていました。「思ったより面白い番組が無いぞ」でもまぁ流行だし勢いがあるっぽいから、面白い番組はゴロゴロある筈。私が探せないだけだよなぁと思ってた。まだ諦めてはいない。金鉱があるなら掘り当てたい。でもちょっと休憩する事にしました。

NETFLIXスタート:2017年08月30日
NETFLIXキャンセル:2018年11月29日

無料体験期間を入れて、ほぼほぼ1年くらいだね。BSやCSと違いコンテンツは貯まるいっぽうだからさ、また思い立ったら出戻ればいい。少しは契約切れで観られなくなる番組があるかもしれんけどそれはそれだわね。気軽にオンオフしよう。それがイマドキのスタンスやん。と、思ったのでした。

契機はある。実はアイルランドの作家、ケン・ブルーウン原作の英国ドラマ「ジャック・テイラー」(全9話)をしみじみ観てたんですよ。そして、観終わった。そうしたら、NETFLIXで観たい番組が皆無になってしまったのだった。あらら・・・

[追記]SFマガジン10月号の特集「配信コンテンツの現在」からもイロイロお試しはしたんだけど、ぐっとくるものは無かった。

Amazon Primeの無料体験

じゃちょっとAmazon Primeを観てみやう。元々「Amazon fire tv stick」を使い、視聴してるので、Amazon Primeの無料体験を始めるのは超簡単な筈。むしろ、うっかり体験しちゃわないようにと終始気をつけてたのだ。

でね、抜け目のない私としては、ジョン・ル・カレ原作の「ナイト・マネージャー」と、トム・クランシー原作の「ジャック・ライアン」が有ることと、フィリップ・K・ディック原作の「高い城の男」が有るのは解ってた。Amazon Primeで観たかったベストスリーのドラマなのでした。だから、何ならそいつらを無料体験で観倒そうとか思ってたのよ。

「高い城の男」は、まだ売り時っぽくてホーム画面にサムネールが表示されてるし、ジョン・クラシンスキー主演の「CIA分析官 ジャック・ライアン」もバナーがブイブイしてて気になってたのさ。トム・クランシー原作のジャック・ライアン・シリーズはね、アレック・ボールドウィンでもなくハリソン・フォードでもなく、クリス・パインでもないなぁと思ってた(注:映画版の主役たち)。ジョン・クラシンスキーの名前を見た時に、あら、これって有りじゃん、いいかもと思ったのよ。彼のジャック・ライアンが観たい!冒険小説好きの血がまだ残ってるなぁ。映画だと重いかもだけどドラマで気軽に観られたら楽しそう。「レッド・オクトーバーを追え!」は冒険小説の名作なのですよ。

あら、話が反れちゃった。でね、多分、これかな?とサムネールをクリックしたら「Amazon Primeで観る>>」とガイドされて、そのままずるずる。無料体験だからして敷居が低いのう。すいません、何か警告が出たかもしれんけど、忘れた。

驚いたのは、その後ですよ。Amazon Primeが簡単に視聴できるのは解ったので、「ナイト・マネージャー」を検索したりしてウォッチリストに登録するとかやってたの。そしたら、DVD販売になってるドラマのシリーズが、Amazon Primeで結構観られると発見。おっとぉぉぉ。ビックリ。これもあるし、あれもあるなぁ。途中までCSで放映してて打ち切りになったシリーズにも遭遇。これなんて残りのシーズン×回数で30話以上は有る。面白いまま完結するかどうかは別としてだけどね。あらら、豊作じゃん。

しかも、「ハップとレナード〜危険な2人〜」というタイトルを発見。まだ何も観てないけどね。

きゃー!!うっそ!これはジョー・ランズデール原作の「ムーチョ・モージョ」や「罪深き誘惑のマンボ」のコンビだよ。そうに違いない、こんな名前そうそう無いつーの。なんてことよジェームズ・ピュアフォイがハップなのか、やるなぁ。ぐぐぐっ。こんなドラマを作ってたなんて知らんがね。

すいません、オタッキーな世界にずぶずぶ。なんだ、私のお宝はAmazon Primeに有ったのね。無料体験期間だけじゃとても足りないわ。少なくとも1年間はAmazon Prime会員だなとアッサリ覚悟を決める。

NETFLIXの解約

じゃNETFLIXは観なくていいや。しゅわっちと解約。というか解約ではなくてメンバーシップのキャンセルなんだってさ。アカウント情報から「キャンセルします」→ぽちっ。これだけ。

でね、10ヶ月以内に復帰すると今までの履歴とかも引き継げるようだった。つまり10ヶ月は辞表を預かっておくから気が変わったら舞い戻ってきてね。って事だね。尚、月単位ではなくて契約した日が基準となるので、私の場合は30日に入会したので、解約月の29日までは視聴可能だった。このシステムは解りやすいし、損も得もなくてグッドだと思ったな。

そして、解約理由がチェックできるようになってたので、以下の3つをチェックした。

■NETFLIXには観たいドラマがあまりないから
■NETFLIXには観たい映画があまりないから
■NETFLIX以外の動画視聴サービスに乗り換えるから

本当は「観たかったドラマと映画を観倒したから」だけど、選択肢が無かった。ともかく、他のサービスに乗り換えるじゃんねとNETFLIXさんにお伝えできて、ちょと溜飲が下がりました。視聴者は我々のアルゴリズムに依って1000%満足しとるとか思って欲しくないもん(笑)。

ケン・ブルーウンとケン・ブルーエンとジャック・テイラー


何故か「アメリカン・スキン」が行方不明だけど、原作たちと「ビブリオミステリーズ」に短編が収録されてる

さて、「ジャック・テイラー」という番組をNETFLIXで見つけた時は驚いた。シャーロック・ホームズやミス・マープルのように有名な探偵さんじゃないので、「ジャック・テイラー」という名称だけで「あら〜ケン・ブルーウン原作のジャック・テイラーがドラマになってんだ・・・」とは思わないつーの。誰か思ったかなぁ。

作品のサムネールが出てきた時に、ほほ〜、イアン・グレンが主役のドラマなんてあるんだ。渋いなぁ。彼は良く悪者役で観たことがあったから、○○では△△を痛めつけてくれよねぇと思ったりはしたが(笑)。

ジャック・テイラー/2016 1シーズン(9話)

ケン・ブルーウンの人気推理小説の世界がドラマ・シリーズに。アイルランド警察を辞め、今は探偵稼業のジャック・テイラー。酒好きが玉に瑕だが、腕は確かだ。

出演者:イアン・グレン、キリアン・スコット、ノラ=ジェーン・ヌーン
原作・制作:クローダ・フリーマン(原作はちゃうって!)
ジャンル:海外TV番組・ドラマ、 海外TVヒューマンドラマ、 海外TVサスペンス・ミステリー

上記の枠囲みはネットで検索して出てきたNETFLIX公式サイトの情報。これを観てズキッ!!確か、TV画面やモバイル端末では表示されてなかった惹句(と、思う)。このような情報が私は欲しいのよ。出し惜しみせんで、ガンガンアピールしようよ。

アイルランド出身の作家ケン・ブルーウン。日本では4冊出てると思う。短編も出てる。ただ、早川では「ケン・ブルーウン」だったんだけど新潮から出た時には「ケン・ブルーエン」になってしまった。著者に確認した結果だそうだ。だから、AmazonではKen Bruenで名寄せしないと揃わないんだよね。オタッキーですいません。でも現代って「名前の揺れ」は思ってる以上にイタイ。侮れん。

ケン・ブルーウン
 酔いどれに悪人なし (ハヤカワ・ミステリ文庫)
 酔いどれ故郷にかえる (ハヤカワ・ミステリ文庫)
 アメリカン・スキン (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ケン・ブルーエン
 ロンドン・ブールヴァード (新潮文庫)

私立探偵や刑事ものは山ほど読んでて、そこそこ強者の筈の私でもピンとこなかった。そうだね刑事ヴァランダーだったら、ヘニング・マンケルのか?と思うし、リーバス警部だったらイアン・ランキンのか?と思うし、マット・スカダーならローレンス・ブロックのかと思うよ。マニアックですか?そうでもないよねぇ。マーロウだったらレイモンド・チャンドラーやん。

でも、ジャック・テイラーって有りがちな名前だよなぁ。ぶつぶつ。まぁともかくあの「酔いどれシリーズ」がドラマになってたんだ。観ておこう。私が観ないでどうするよ。と、こぶしを握りしめた夜だったのでした。

このシリーズは、原作からして、ちょっと今更っぽい内容ではあるんだけど、その流れそのものがちゃんと感じられる仕上がり具合でした。つまり時代錯誤っぽいところを意識した脚本だった。そこがとても面白かった。やるねぇやるねぇと感心しつつ楽しませていただく。インテリっぽい引用も組み込まれてて(原作はインテリな引用ぶりが話題になった)、外連味もたっぷり。そして、アイルランドはゴールウェイの街並みが素敵だった。パブのシーンとかも。イアン・グレンは説得力があって好演だったなぁ。なんでそんなに意固地なんだよと原作で感じてたところが、そのまんま。今ではイアン・グレンの為に書かれた話だと思ってしまうくらいだよ。救われなくて暗い話ばっか。全9話。

彼の作品は、日本では途中で翻訳が刊行されなくなってしまったけれど、本国ではこのシリーズが9冊出てるみたい。おお、シリーズが見届けられたという事かしら。それはラッキー。後半の3話は主要なレギュラーが二人も交代してしまい、ドラマ的には惜しかったけどね。

私は基本的にイギリス産の刑事物や探偵物のドラマが大好きなのです。書籍ではアメリカ産を多く読んでいるんだけどね。ドラマはやっぱ脚本が良くないと駄目なので、比べると断然イギリス。やっぱシェークスピアの国だ、セリフの国だよなぁと勝手にミーハーして感心してる。アメリカ物ってさ、仲間が恋愛に走りまくってばっかとか、レギュラーの人間関係がずんずんややこしくなるとか多くないですか。視聴率を意識しすぎ。やっぱ、ミステリならば謎こそがメインでないといかん。私は、そう思っているのです。

ちなみに「ロンドン・ブールヴァード」はキーラ・ナイトレイとコリン・ファレル主演で映画になってますの。「ロンドン・ブルバード」というタイトルなんだけどね。またまたタイトルが違う。揺れては駄目つってるじゃん。これもNETFLIXに有ったのでちゃちゃっと鑑賞した。ストックタイプのコンテンツ群は便利だなぁと思った瞬間でも有った。

NETFLIXの拾いもの的総まくり

視聴履歴がCSVでダウンロード出来る。あら、これってイマドキだよね。便利かしら・・・とキャンセルの前日くらいにトライしてみた。視聴した内で印象的なのは、そこそこ有りました。

ドラマ「ロンドン・スパイ」ーー全5話
映画「追憶と、踊りながら」監督:ホン・カウ

そもそも「ロンドン・スパイ」が観たくてNETFLIXに加入したので印象深い。ドラマは、想定とは違う内容で軽く目眩がしたんだけどね(ゴメン>ベン・ウィンショー)。なんたって原作が「チャイルド44」のトム・ロブ・スミス。でもって、有名なスパイがらみの事件が下敷きになってる。あら、ゴックンだよ。この事件そのものをリアルなニュースで追っかけてもいたから(進行形)、観る前から高まる期待だし、想像が妄想になり・・・笑。ま、想定と違う方向だっただけで、ベン・ウィンショーも相方のエドワード・ホルクロフトも切なさ全開で頑張ってた。涙なしでは観れない程である。ともかく観たい気持ちが強かったので、観られて良かった。そのことに満足だった。

「追憶と、踊りながら」は東京では上映したと思う。NETFLIXでね、ベン・ウィンショーで検索したらついでに出てきたのだ。やった!NETFLIXに有るとは思わなかったので感謝。まぁ実はこれも、作ったことは意義があるやもしれないけど、押しが弱く消化不良だった(ゴメン>ベン・ウィンショー 再び)。

評判の高かった「ジ・アメリカンズ」や「ビリオンズ」「ナルコス」「ピーキー・ブラインダーズ 」や「マニアック」もそれなりに観たけど途中で止めてしまった。NETFLIXって、つまみ食いには最適なシステムだなぁとは思ったね。いっぱい待機してる中からチョイスし放題でしょ。以前だったらちゃんと観続けてたかもクラスでも、ずんずん削ぎ落としてしまう贅沢さ。いきなり最終回を観てしまう事だって出来るんだよね。危ないったらありません。やらなかったけどね(笑)。

ともかく、死ぬまでに観切れない程のラインナップがある事は良く解りました。海外ドラマに枯渇してた時代がウソみたいだよ。深刻さや重厚さを掘り下げるタイプは観なくていいかなと思ってる今日この頃。食傷。これからは明るく楽しい犯罪ドラマ(無理があるけど)をもっと観よう!

以下、楽しませていただいたドラマ。数の多い順。

ミス・フィッシャーの殺人ミステリー#1-13話、#2-13話、#3-8話(オーストラリア)

「ミス・フィッシャー・・・」は、あら?あの事件て解決したんだっけ?と思うくらいライトなタッチだったけど、ついつい観てしまった。1920年代の話でミス・フィッシャーがファッショニスタでさ、当時のファッションを観てるだけでも楽しいの。それとオーストラリアの上流社会や警察組織が、イギリスとはちょと違い目新しかった。刑事さんとの距離感も心地よかった。

DEADWIND: 刑事ソフィア・カルピ#1-12話(フィンランド)
ブレッチリー・サークル#1-3話 #2-4話(イギリス)
リバー:全6話(イギリス)
マンハント: ユナボマー:全4話(アメリカ)
コラテラル 真実の行方:全4話(イギリス)

上記ラインナップは、普段楽しんでいる犯罪物のバリエーションみたいなモンで、謎はちゃんと回収されるし、手応え充分でした。「コラテラル」はトム・クルーズの映画ではなくてキャリー・マリガン、ジョン・シム、ニコラ・ウォーカーという主役級共演の刑事ものドラマ。でも、概ねNETFLIXの主流ではないのかも。BBCとかリミテッドとかミニ・シリーズとか北欧とかで検索しまくった結果である。それなりにやる事はやってたつもり。

そして、映画

観たい映画はちゃんと映画館とWOWOWで追っかけてます(新作はNETFLIXよりWOWOWの方が断然早い)。だから、NETFLIXはオリジナル以外には観る物はなかった。おっと「ロンドン・ブールヴァード」が有ったか。まぁ探せばマグレみたいなのが有る事もあるのでしょう。ラインナップに主張はないようだったから、執着がなく放置状態だった。

これからオスカーの時期になるよね。私は毎年オスカーウォッチをしているのだ。しかし予想は全然当たらない(涙)。難しい。賞に興味があるのではなくて予想と結果を推理するのが面白いのだ。昨年とその前の年にNETFLIXからオスカーにノミネートされた作品が有った。日本上映は無かったし、待っててもWOWOWではやらない。だから、NETFLIXに加入した時にしゅわっちとトライした。

「最後の追跡」2016年 監督:デヴィッド・マッケンジー
89回アカデミー賞ノミネートのみ
□ 作品賞
□ 助演男優賞 ジェフ・ブリッジス
□ 脚本賞 テイラー・シェリダン
□ 編集賞 ジェイク・ロバーツ

う〜む。この映画が映画館でかからないんだなぁ。とても感慨深かった。これぞテキサスだぜ!の映画的で、広がりのある映像美に釘付け。さらに、ニック・ケイヴの音楽はいつものように完璧(ザックリすぎ・笑)。惜しい、とても惜しい。映画館の暗闇と音響でしっかり堪能したい作品だよ。なんて時代なんだよ、まったくね。と思いました。

「マッドバウンド 哀しき友情」2017年 監督:ディー・リース
90回アカデミー賞ノミネートのみ
□ 助演女優賞 メアリー・J・ブライジ
□ 脚色賞 ディー・リース、ヴァージル・ウィリアムズ
□ 撮影賞 レイチェル・モリソン
□ 主題歌賞 「Mighty River」

授賞式では、助演女優賞候補でも有ったメアリー・J・ブライジによる「Mighty River」の歌唱が印象的だった。彼女ったら映画の時とは全然印象が違う麗しさだったのよ。でね、ニュースバリューもあったから、NETFLIXの映画の中で大いばりなのかと思ったら違う。ひっそりしてる。検索しないと出て来ない。あらまぁ。

でね、考えさせられる暗い映画だった。重い。これはNETFLIX制作の恩恵ありかも。でも、NETFLIXに囲われて放置されてるだけで良いのだろうか?誰に、どうやって届けようとしているのだろうか?地味すぎて重すぎて暗すぎちゃって逆に考えさせられてしまった。

NETFLIXが独占するという事は劇場上映での勝負を絶たれたって事なんだよね。制作費が回収されぬ悲哀はないけど、化けもしない。「最後の追跡」や「マッドバウンド 哀しき友情」を劇場公開しても大ヒットは望めないと思う。豊橋の映画館はとても頑張っているんだけど、それでも上映してくれるかどうかは五分五分だと思う。でもしかし、大きなスクリーンで観てこその映画ってやっぱり存在する。「最後の追跡」はそういう映画だった。「マッドバウンド 哀しき友情」はミニシアターかも。ミニシアター上映でもぐさっと突き刺さる鋭利さを持ってると思ったな。

NETFLIX制作って、最初から紙の本はなくてキンドル版だけ。みたいなモンだよね。そして、動員数(視聴者数)は、NETFLIXの手中に有りっぽい。大勢が観てるのか観てないのか、総定数より多いのか少ないのか、公表はされてるんだろうか。GoogleのヒミツはGoogleだけが知ってるように、NETFLIXのヒミツもNETFLIXだけが知ってる。のかな?

きっと、観たい人と作りたい人と儲けたい人の関係も変わりつつあるのでしょう。

さて、91回アカデミー賞ノミネート発表は2019年1月22日。NETFLIXからはアルフォンソ・キュアロン監督の「ROMA ローマ」がブイブイ言っててこれは作品賞にノミネートされるに違いないくらいの勢い。NETFLIX側はこの作品を12月14日配信開始で煽りまくってます。さて、どうなる?

そして、10ヶ月以内に私はNETFLIXに出戻るのだろうか??

※さらなる過去記事
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