猛暑・・発作的に縄文展を探訪す!


特別展「縄文-1万年の美の鼓動」東京国立博物館

イベント目白押しで、ずっと豊橋にハリツキ状態だったなぁ。先の予定が立てられなかったんだよね。まぁそんな時もある。と言ってる内に色々なイベントは終了し、日常が戻ってまいりました。んが、猛暑に突入しちゃったよ、遊びまくる体力がないかもだ・・・

閑話休題。このごろめっきり古代に擦り擦りなんですよ。秋口には三内丸山遺跡のある青森でも目指そうか、やっぱ遠いかな、そりゃ遠いよなぁ、とガイドブックを眺めつつ逡巡する日々なり。でね、東京国立博物館で「特別展・縄文-1万年の美の鼓動」をやってると発見する。いや、目に止まったんだわね。

特別展「縄文-1万年の美の鼓動」
会期:2018.7.3(火)〜9.2(日)
会場:東京国立博物館・平成館

ぐぐっと美に迫ろうとするのがトーハクらしいんだけど、私は「史上初!!縄文の国宝、6件すべてが終結!!」というベタベタな謳い文句に惹かれました。だって、アチコチ巡らなくても6個も一度に見られてしまう!やっぱお徳(笑)。ほほほ、パンピーはそんなもんじゃん(誰に同意を?)。特に、先の国宝展にて会期違いでご対面出来なかった土偶たちに逢いたいものである・・と秘めたる心。土偶系の国宝を一網打尽にする作戦かよ。おーし、行ってみやう!!

年初に上野の「国立科学博物館」へ行き、この界隈がとても気に入ったの。都心とは思えない落ち着きがあって1日ぶらぶらしてても楽しそうなエリアだなぁ。古い建物も多いし、いいじゃんいいじゃん。まぁこんな暑い時期にぶらぶらは出来ませんね。それはまたのチャンスって事で、今回は目標を定めて攻略だい!

特別展「縄文-1万年の美の鼓動」

この催しそのものは、やっぱ夏休みをターゲットにしてるんじゃないかな?それと、NHK日曜美術館の放映も侮れず。このふたつの事柄以前の日程にての攻略を狙いました。なんと、会期中にそれなりなお役立ち情報をしたためようとしてます。興味のある方はいるかしら?どうかしら?(Webには、本展は他会場へは巡回いたしません。と書かれてる。つまり世界でこの時にここだけ!)

7月22日:日曜美術館「縄文 ”美”の発見」NHK 9:00〜

7月11日(水)平日です。でも大都会東京ですからね、混み具合はやや心配だった。セーフ、セーフ。窓口でも並ばずに当日券が買えたし、全体的にゆったりとしてる。誘導のスタッフさんも丁重だったし、案内も適確だった。この特別展のチケットがあれば、常設展も見られます。

縄文展エリアでは、事前のプロモーション・ブースにて10分程度の動画を流してる。椅子席でね、入れ替わり立ち替わり状態でさっくり落ち着いて見られます。トイレもロッカーも随所に配置されてて余裕でした。
撮影は禁止。出口付近に撮影OKのコーナーがあるのみ。

凄い!絶句してのけぞり。重要文化財の土器類がこれでもかの状態で置いてあるんだよ。あれも重文、これも重文、アッチは国宝ねって感じだよ。良く集めたなぁと、その力関係に感嘆した(笑)。まぁね、私的には全てがそこでしたね。気合い充分のラインナップ。大都会ならでは最高峰の展示会です。キッパリ!逃すべからず?まぁ興味があればだけどさ。

こんなんが本当に土の中に眠っていたんだよなぁと思いつつ、ゆっくりじっくり眺めさせていただく。つまり初心者マークもOK。とても贅沢な時間だった。

第4章「縄文美の最たるもの」に国宝さんがいらっさりました。撮影は出来ないけど、ポスターやチラシには、その国宝たちが勢揃いしてるので参考として掲載。

でね、「土偶・縄文のビーナス」「土偶・仮面の女神」
この2体は、7月31日からの展示なんだって。あらまぁ、じゃ6体勢揃いは7月31日からだったのね・・・・誇大広告だよ。いえいえ私は大丈夫、なんとこいつらには京都の国宝展にて遭遇済みだったのだわ。まぁだから、初めまして!4体さんだったわん。

そうか、私ってば、やっぱそそっかしいんだなぁ(笑)。本気の混雑はこれからって事のようだ。6体の揃い踏みが見たい方は日程に注意しましょう。ちゃら〜ん。
会期中ずっと展示の国宝さん「土偶・縄文の女神」「土偶・合掌土偶」「土偶・中空土偶」「火焔(かえん)型土器」

さて、スターなのでこんな風に名称を書き出してみたけどさ、全体的には、似たような土偶はいっぱいある。学術的とか美術的とか「縄文美の最たるもの」とかは誰かが決めてるのだろうし、難しい物差しはあるんだろうけどね。それがどうしたんだよ、って感じ。ぐっとくる表情もあるし、微笑ましいものもある。名前が有るやら、無いやらは関係ない。何もかもが、見てて楽しい!

特に5章「祈りの美・祈りの形」ではでっかい土偶やちっこい土偶、素敵な模様の土器などさりげなく並んでいてね、その物量を前にして人が暮らしていた手触りが時を越えてぐぐっと迫ってきましたね。めっちゃ感動!いや土器だからドキドキしちゃいましたかなっと?(汗)

「古代出雲歴史博物館」の時もそうだったんだけど、自分の想像を超える物量にひれ伏す傾向があるなと自覚する。美よりも物量ですか。まぁそれも有りだよ。だって、大昔の物体を前にしてるんだもの。


縄文展チラシ表(火焔型土器)とチラシ裏(中央が遮光器土偶)

そうそう、五能線の木造(きづくり)駅なんて「遮光器土偶」が駅舎に貼り付いているじゃん。とても特別で特徴的な土偶なのだと思ってたけど国宝じゃなくて重文だった。しかも、遮光器土偶はアチコチから出土してる。おっとそういうモンなの?よく似てて、重文も一般品も区別つかん。どれも異様で面白いよ!目録によると5個が出場してました。

そしてね、火焔(かえん)型土器なんて、いっぱい置いてあったですよ。一個でも充分に人が呼べる迫力があるのに、こんなに有っていいのかよと。煮炊きに使ってたそうなので元の数は多かったかもだね。ビックリ仰天。無知ですいません。大きさもイロイロある。そして、全部凝った造形なんですよ。

惚れ惚れする程美しいの!鍋としては割れないようにするのが大変だっただろうねぇ。重そうだし。でさ、こんなに点数があるなら我が家にも一個欲しいと思ったものでした。複製作りに走る人の気持ちがちょっと解ったなぁ。粘土細工楽しそうだもん。

豊川市麻生田大橋遺跡から土偶と両頭石棒が出展。目録によると6つのセクションで、全207点の出品。少し弥生時代もあり。海外のものも有り。ともかく凄い点数でした。国宝や重要文化財のスターたちが大勢が集まっててそれはもちろん壮観でした。が、それはある意味当たり前。そのグレードを盛り上げる構成ぶりこそが見ものなんだと思う。叡智の結集こそが見たいもん。

私は、まだまだ経験値不足だよ。でもこんな風にここぞと思う気合い入りの企画を見つけ、何度も足を運んでみたい。市井の土偶さんや暮らしに使われた色々な形の土器さんたちが大勢お出ましになり、晴れ舞台で脚光をあびてる感じでね、気持ちのよい展示ぶりでした。

どれもカッコいいと思いませんか!惚れ惚れ〜〜

常設展について

ボリューム満点、尋常ではない意欲を感じた縄文展でお腹いっぱいだったのですが、東京国立博物館は常設展こそ見逃すことは出来ないぞっ。気合い気合い!って事で、館内レストランのランチでヒットポイントを回復し、平成館(特別展・日本の考古)と本館(日本ギャラリー)と法隆寺宝物殿に挑みました。へへへ、目ざといでしょ。

特別展とは違い、撮影OKのエリアが多かったようなんですよ。でも、そんな事とは思わなかったのでカメラはロッカーに入れてしまってたのだった。後の祭り。まぁメモ変わりに記録するのも便利だけど、今だけ!と気合い充分でギンギンに記憶しようとするもまた宜しである。

平成館の常設展・考古展示室凄かったですよ。写真はないけどね。特別展にもトーハクからの出展は多かったんだけど、在庫数はそんなもんではないって事だ。このスペースが特別展と思っても不思議はないくらい充実してました。土器や土偶に対面したいだけなら、ここに日参するだけでも充分じゃんと思ったな。都会は都会、冨は冨だねぇ。

そして、本館。ここの展示には外人もいっぱい見にきていました。金具に目が無いんですよ、だから思わずiPhoneで捕獲。襖絵や茶の湯の道具などなど目を奪われるものが多かったんだけど、いろいろな装束がとても充実して感嘆。特に、帷子(かたびら)がたくさん並んでいて素晴らしかった!安土桃山から江戸時代くらいだったので、状態もよく、そのまま着られるじゃんと思ったくらいだった。細工がすんばらしいのよ。さわらせてほしいけど夢のまた夢ですな。また来よう!

※さらなる過去記事
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