養源院・源光庵・光悦寺・相国寺


宗達よりも血天井?!

養源院で白象図にご対面

京都に対する欲望はだいぶ整理されてきましたよ。行ってみたいお寺もまだ少しあるけど、峠は越しましたもん。して、桜でもなく紅葉でもないこの時期は、お宿が取りやすいから思いつきで遊びにきました。

お寺には興味ないけど、この絵は見ておきたい。そうじゃん、京都駅の近くに有ったよね、行き掛けに攻略しておこうと養源院へやってまいりました。お目当ては俵屋宗達さんの「白象図」。江戸時代なのにこの構図でこの表情って、やっぱイってる感があっていいじゃんと思ってたの。軽くてすいません。

ところが、このお寺はなかなか策士だったよ、まいったね。少し人が集まるまで待たされて、ガイドツアーのように説明を聞きながらでないと何も見せてくれない。面倒な寺にやってきちゃたよ、と心の中で舌打ちしていました。録音したものを聞きながら、あっち向けホイをやってると、その内にガイドさんが来て喋り始める。これを3〜4回繰り返すだったかと。それで完了、解散となる。

お寺の中をウロウロ歩き回ったりしないの。お庭の鑑賞エリアもまったく無し。廊下1→Aの部屋→廊下2→Bの部屋くらいのスペースかしら。つまり、狭い範囲が見られるだけなんだけど、長々と説明するから時間がかかっていて拝観料分だけは消化してるように思える仕掛け。なんだよ、これ!!って感じだった。で、目的だった襖絵の「白象図」さんは、いきなり目の前に現れてビックリするけど、ガラス戸の向こうに鎮座ましましてるし、前に座った固まりの方々が説明を聞きながら見てるから、気兼ねする。奥ゆかしい性格だから、自分達の番が来ても先頭に座れなかったのだよ。つまり、ゆっくり見物でけん。解りました、もう二度と来ません。と思うのが精一杯の突っ張りですね。

まぁ国立博物館とかに収蔵されちゃって遭遇困難になる可能性があるやもしれんので、ガラス戸越しのチラ見でも良しとしやう。聞き分けがよいでしょ(誰に同意を?)。識者の説明を聞く方が解りやすくて良い時は多いです。だから、いつも舌打ちしてるワケじゃないんですよ。へへへ。桂離宮のようにガイドツアーオンリーでも納得の内容というか、有難うございました!と素直に思ったし、平等院鳳凰堂も管理された中で見る事にまったく不満はない。学芸員さん頑張ってと思ってるのよね。でもさ、選択肢なく押しつけられるのはちょっとなぁと思ったのだった。

撮影は禁止だったので、外観だけ。まぁそれはしょうがないね。そうでした、知らなかったけど、こちらには伏見城の落城時の「血天井」その1が有りました。なんと、次の日に「血天井」その2に遭遇するのよ。流行もん??

適当感が素晴らしい源光庵

鷹峯に泊まったので、歩いて源光庵へやってきました。お近くに有名なお寺があるから寄って行こうってヤツ。悟りも迷いもどっちでもいい。CM見たこと無かったし。しかし、こちらはベリーグッドな対応ぶり。お庭も襖絵も全部撮影OK、気にせずにどんどん見ちゃって!だもの。

紅葉の季節じゃないからひっそりしてたのも良かったか。おそらくうんざりする程の観光客に襲撃されてるから、何でも有りが一番楽だよと腹をくくったのでは?と邪推しちゃいましたけどね。拝観料の収集係さんが、なんともやる気なさそうで、適当感が溢れてて素敵。こうでなくっちゃ!悟りたくなったら来てしまおうかしら、なんてね。

えっ!床の間のお正花がバラですか?!と思ったら廊下にはチューリップが。うむむ、ワザと洋物してるのか、際物好きのお寺?洋物の見頃って難しいのに頑張ってるというべきか・・・。チューリップはOKだけど、バラは咲きすぎちゃってますじゃんか。なんとなくお寺くらい永遠に和物で攻めてよねと思うけど、外人ウケも大事なのかしら。

もったいないよ光悦寺

本阿弥光悦さん一族らの工房というか芸術村のあった所らしいです。どれが光悦寺だったのかなぁ、解らなかった。とほほ。感じが良さそうな風情だから入ってみただけで、良く解ってない。ま、そんな事よりお茶室ですね、点在してる。

見えるモノ全部お茶室だった。だから、受付の人に聞いてみましたよ、特別拝観とかでお茶室の中を見せて貰える時が有るんですか?とね。アッサリ「無いです」とおっしゃるじゃないですか。どてっ。じゃお茶会をやったりしないの?「無いです」。どてっどてっ。茶室をお外から見るだけじゃ、しょうがないんですけどぉぉぉ。つくばいや腰掛待合は解放されてるところも有ったけどね。上がってお点前しようとか言わないから、お部屋を覗かせて欲しいなぁ。

花札の「坊主」で有名なお山がここから見える鷹峯らしいのよ。山里風だし、奥ゆかしい風情があるから、お茶会をやったら素晴らしいよ、賑わうと思うけどなぁ。使えるように修繕するにはお金がかかるかもだし、京都にはお茶室が沢山あるからわざわざここまで登って来ないかな。茶花に最適な植物もいろいろ取りそろっておりました。朝露に濡れた茶花を手折り、花入れに挿し、徐に薄茶を一服なんて夢の生活なんだけどなぁ。う〜む、もったいない。

お散歩したり、それこそ野点をやったりしても浮かないようなしっとりとした良い所でしたね。拝観料を払わないと入れないから、もう来ないと思うけどね。

相国寺・承天閣美術館

相国寺を見たかったのですが、良く解らなかった。入口っぽい所が締まってたもん。特別拝観でないと見せて貰えなかったかも。承天閣美術館にて「伊藤若冲展 後期」を開催していて、お客は皆々これに来るに違いないと決め打ちされてるのかな。納得いかんなぁと思いつつ、チェックが足りなかったので諦める。「伊藤若冲展 後期」は攻略しておきました。若冲さんは結構たくさんあって、初公開もありお得な感じ。それよりも、茶道具に目を奪われる。常設なのかしら、お茶碗が凄かったなぁ。何度でも行きたいかも。

大きなお寺って拝観料を払わなくてもぶらぶら出来るエリアが広い事が多いよね。南禅寺とか妙心寺とか建仁寺とか。そういうエリアがあるのかないのかも解らなかった、とほほ。まぁ街中にあるしいつでも来れるからいいか。場所は解ったもん。どういうレベルだよ。

2月13日[18,637歩]14日[8,530歩]15日[18,463歩]16日[10,046歩]

※さらなる過去記事
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