マグリット展・雪辱戦の巻

京都市近代美術館 2015-7-11→10-12

紅葉の予行演習で京都へやってきたんだけど、日程の決め手となったのは「マグリット展」なんですよ。東京に続き、京都では秋頃まで開催されるとのニュースを眼にして、狙ってました。7月に会社を辞めるでしょ。だったら楽勝じゃん、開催中にゆったりと行ってやる!!てなもん。

44年ぶりの大回顧展だそうなんですが、ちょと因縁があるんだよね。その当時シュールレアリズム系の大規模な展覧会は珍しかったし、行きたかったんだけど行けなかったの。知人が行ってお土産にカタログを買ってきてくれました。で、その時は超有名な「ピレネーの城」は無かったよと言ってましたね。だから、お〜〜あれから44年も経ったんだねぇと感慨。雪辱戦だい!

小雨模様の京都市美術館

この日は生憎の雨模様。しかし、京都市美術館のある岡崎界隈は何度も行ってるので、未知の分野に分け入る気構えもなくお気楽極楽でお出かけ。お隣のホールでルーブル関係の展覧会をやってましたね。どちらも結構な人出状態、怒濤のように入場させられました。壮観でしたよ。「ピレネーの城」を含めて有名なのはほぼ有ったかと。かなりな点数で圧倒されました。異端児だった筈なのに、いつのまにかベルギーの巨匠になっちゃってるじゃん感もあったけどね。そうそう「大家族」という有名な作品、これを宇都宮美術館が所有してるんですって。これって周知??他にも日本の美術館所有が数点あって驚いた。いつのまに??

チープな感じのイラストがイカスでしょ。
大久保康雄訳と小鷹信光訳

「ピレネーの城」に似たタイプが数点あったのですよ。その内の一つが「ガラスの鍵」というタイトルで、絵も印象的だった。ちょっとした適当感がありパチもんみたいで面白いの。ハメットに同じ題名の小説があってさ、映画にもなってる。でね、カタログによるとなんと「ルイ・スキュトネールの提案によるもので、ダシール・ハメットのハードボイルド小説の仏訳から採られてるが、小説の内容と直接的な関係はない」となってたのです。ええ〜マジでハメットからインスパイヤされてたのか、意表をつかれたよ。ハメットってば反骨の人だからいいかもね。でもね、それだったら作品としては「マルタの鷹」の方がこじつけ易そうなのに・・・とエライ人に突っ込むヤツ。

昨今はこうした企画展のお土産売り場が大変な盛況だよね。しっかりダシにして収益を上げてくださいなと思ってます。でも、今回は案外真面目に遊んでる系グッズが多かったなぁ。マグリットはシュールレアリストなんだから、もっとトンデモものを開発して!とか言いつつ、ウケ狙いのお土産がコレ。ベルギー産のクッキー、バタークリスプ缶。めちゃめちゃ美味しくてビックリ。良い素材を使ってるに違いない。ベルギーってチョコも美味しいし、いい国だなぁなんてね。お土産した友人からも大拍手が届いた。調べてみたら有名なメーカー(ジュールス・デストルーパー)でWebでも買えるじゃん。そりゃマグリットが付いてない方がコスパは良い筈だから、いつか通販してみやう。それと、定番のカタログ。これがさ、すんごく重くて泣けた。あまりの重量に通りがかった郵便局でゆうパックしちゃいましたよ。

ぶらぶらと街あるき

よもぎ麩とオクラ

この日は三条あたりから錦小路をぶらぶらと街あるき。こじゃれたスーパーも見つけ、都会らしい食材もGET。ほっとした。錦小路は、爆買いの方々でひしめき合ってて身動きもとれないくらいだった。立ち寄りたいところもあったけど、あまりにも混み混みで挫折。写真はないの。

しかし、これだけは譲れないと、大好きな生麩を買い、今夜の夕食に。ふふふ、これやってみたかったんだ!!でね、おかずを買ったって事はお弁当は買わないのよ。だからまだフォークで食べてるの。だって、簡単に100均ショップなんて見つからないんだもん。

ぴかぴかになった花鋏
裏側には私の名前入り

若い頃、生け花の先生が調達してくれた花鋏。これが堀川三条にある老舗店「安重打刃物店」のものだった。TV番組で出てきた。鋏に銘が彫ってあるから印象深いし、解りやすいとも云う。そうです、伝統品たるものそれなりに主張しないと。有名店だったのか、先生やるねぇって感じ。あまり使ってなかったんだけど、研いでいただくのもオツかなと思い立つ。これまたざっくりと40年以上が経過してる。ずっと同じモノを使い続けるのがともかく好きなのです。

で、調整をお願いしますと持っていったのだ。当時の価格はモチロン覚えていないんだけど、研いで調整してのお値段は思ってたより高かった。新しいのが買えるかも〜と頭をよぎったよ。でもさ、使い続けられる事にフォーカスすべしだよね。後日郵送してくれるとの事で手を打つ。もっと使い込むとこれくらいの色になるよ、と、持ち手の部分がつやつやになってる鋏を見せてくれました。ぜんぜん修行が足りんじゃんと思ったわさ。元々切れ味は抜群だったのですが、太めの生木がちょと切りにくくなってたのだ。大復活しました![19,665歩]

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